クリント・イーストウッド監督作品。
STORY
テロに直面し愛国心から兵士に志願、アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズ所属のスナイパーであった彼。‘伝説’と呼ばれたスナイパーのクリス・カイルの自叙伝を映画化。
レビュー
妊娠中の妻を残し、二週間で帰省出きるはずが4度の出征となり、その間延べ160人を射殺したカイル。
ミスを許されない戦地で、カイルの鼓動までもがこちらに伝わってくる臨場感があり、私もまるで戦地にいるかのような緊張感があった。
自分の国を守りたい、そんな気持ちから敵を倒すが、相手国から見れば、カイルもまた敵だった。
戦地から心が開放されずその心模様も手に取るように分かった。
PTSDとなってしまうが、家族の献身的な支えで心をとりもどし、同じような苦しむ兵役軍人の力となった。
やさしいパパに戻って、本当に良かったと思ったが・・・。
映画キングダム、ネイビーシールズ、ローンサバイバーなど同じような感じであるが、さすがクリントイーストウッド監督、ただの戦争映画では無く、ヒューマンドラマを見たようで、幼少期に芽生えた弱いものを守る心からの気持ちのブレは無く、一本の導線が感じられた。
前作のジャージーボーイズも面白く、グラントリノ、人生の特等席もまた心に響く映画だけれど、今回もまた心に響く映画だと思う。
クレジット部分が無音なところに彼と亡くなった方への黙祷と戦争に付いて考えて欲しいといわれたように私は感じた。
大事な人を亡くしたように本当に切ない気持ちにいっぱいになった。